今月のゲスト | 下北沢一龍へ行こう!

下北沢にあります中華そば専門店「一龍」に友人、知人、初めて会う人誰でも招いてラーメンを一杯食べていただき感想文を頂戴する企画。
2003,11 辻村ちゃん
辻村ちゃん人に優しい中華そば。

スープの舌触りは滑らか。その味は確実に舌に浸透してく。
滑らかな舌触りが「あっさり」を作りだす。
確実に舌に浸透していくその味が「コッテリ」を作り出す。
そして、その「あっさり」と「コッテリ」が合わさって「旨み」ができあがる。

チャーシュー4枚、紅生姜、メンマ、もやし、ねぎ、麺。
このスープによって全てのバランスがとれている。
そのバランスは、「1+1=2」ではない。「1+1」が3にも4にもなる。
そんなケミストリーを起こすスープ。
このラーメンには「技芸」を感じる。

味は「豚骨鶏がらコッテリあっさり旨味醤油」。
メニューにそう書いてあるわけではない。
池ポンさんがそう呼んでいる。
以前、とある焼鳥屋で私が、
「一龍のラーメンって、何味ですか?とんこつですか?しょうゆですか?」
と、池ぽんさんに聞いたことがある。
「あ〜、あ〜、そんなこと言ってるよー。邪道だなー」
と、苦笑&叱咤された。
その理由がハッキリわかった。
このラーメンをを単純に「トンコツ」だの「しょうゆ」だの区分け
してしまうのは失礼である。

また、池ポンさんが一龍の中華そばをそこまで細かく区分け
するには、もっと他の理由もあるように思える。
それは、エスキモーと雪の関係にも似ている。

アラスカに住むエスキモーは雪の種類を見分ける際、100種類
以上の表現方法があるという。
アニュイ(降りしきる雪)、
プカック(雪崩を引き起こす雪)、
スィクォクトアック(一度溶けて再氷結した雪)などなど。
私達などはせいぜい5種類ぐらいだろう(粉雪、みぞれetc)。
雪とエスキモーの生活はそれだけ密接であり、雪の見きわめが生死に関わるのである。
何が言いたいかというと、池ポンさんと「一龍」の関係もそれだけ密接
だということであり、それだからこそスープのジャンル分けも細かいのだ。
「重要なものは細分化される」とはよく言ったものである。
エスキモーにとっての重要な「雪」が、池ポンさんにとっては
「一龍」だということだ。

寡黙ながらも職人のオーラを醸し出しているマスター。
明るく元気でよく喋るママさん。可愛いアルバイトの女の子。
極上のラーメン。
それらで構成される一龍。
そして、それを応援する池ポンさん。
・・・・・・・「一龍」と「池ポンさん」ではなく、一龍の中に池ポンさんが含まれていると考えて良いかもしれない。

そんなことを考えた平日の夜。そんな余韻も一龍の力によるものか。


〜辻村 武〜

| 2003,11 辻村ちゃん | 11:06 | comments(0) | trackbacks(0) |
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