今月のゲスト | 下北沢一龍へ行こう!

下北沢にあります中華そば専門店「一龍」に友人、知人、初めて会う人誰でも招いてラーメンを一杯食べていただき感想文を頂戴する企画。
2006,09 ミカさん
ミカさん今年の夏は例年より瞬く間に過ぎ去ってしまった。

それは、ひょんな事から中華ソバの一龍で働き始める事になったからだ。

下北沢の街をぶらぶらしていたら一龍の入口にアルバイト募集の貼紙があった。

なにか予感めいたものを感じ、さっそく翌日履歴書を持って店を訪れた。

夜のお店のママと見まがうほど派手なママと朴訥とした感じのマスターが暖かく迎え入れてくれた。

「ご縁があったら是非一緒に働きましょう。」とママが言ってくれた。

私はなんとなく頷いていた。

その日、一龍で頂いたラーメンは虜になるほど美味いと感じた。

ママもパパもとても優しく気さくな人達だ。誰に対しても壁を作らない。

ママとパパという呼び方も、とてもいいと思う。

店長とかマスターとか女将さんよりも親しみがわく。

お父さん、お母さんと呼ぶ元バイトの女の子もいる。

家庭的でそれもいいと思う。

ママは私の事を百回くらい変な子だと言っていたが、もう馴れてしまった。

ママは思ったことがそのまま言葉に出てしまうようだ。

すこし落ち込んだこともあったが、「息子の嫁いびりのリハーサルよ。」とか、
「渡る世間は鬼ばかりを地でいくのよ。」の言葉に吹き出してしまった。

機知に富んでいて、ユーモラスな人だ。

嫁いびりなんてママにはできないと思う。

きっと口ではそういいながらお嫁さん以上に気を使ってしまう所があるんじゃないかしら。

アルバイトを卒業した女の子たちも、ひっきりなしに一龍に顔を出す。

それはきっとママやパパが恋しくなるのと、バイトのまかないのラーメンが忘れられないからだと思う。

元アルバイトの女の子が結婚して田舎に帰った日、ママは涙を流していた。

まるで実の娘が嫁いでゆくのを見守る親のようだった。

私はママから家族や息子さんの話を聞くのがとても好きだ。

それからママが若かった頃の話を聞くのも。

いつもは雌鳥のお母さんのようにセカセカ働くママも、ふとしたときに薄暗いところで見る
と、ちょっぴりコケティッシュだ。

かと思うと、今度は大口を開けて下品に笑う。

とても楽しそうに!ほんとうにいろんな表情を持っている女性だと思う。

そんなママの傍らにいつもいて物静かにラーメンを作るパパも最高にいい味を出している。動と静。光と影。アクセルとブレーキ。

ママとパパはお互いに相反するものを持っていながら強い絆で結ばれている。

そのふたりの絆が、絶妙なコンビネーションの一龍の味なんだと思う。


ミカ

| 2006,09 ミカさん | 18:26 | comments(0) | trackbacks(0) |
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